ウクライナ中部への攻撃、死者19人に 停戦協議に進展見られず
(VOVWORLD) -(CNN) ロシア軍が4日にウクライナ中部クリビーリフに対して実施した攻撃による死者は、子ども9人を含む少なくとも19人となり、今年に入って最も犠牲者の多い攻撃の一つとなりました。
トランプ米政権はウクライナ情勢をめぐって停戦へ向けた交渉を進めているものの、戦闘が早期に終結する見通しは立っていません。
クリビーリフ市は、ウクライナのゼレンスキー大統領の出身地です。クリビーリフの市長によれば、72人が負傷しました。負傷者の中には生後3カ月の乳児も含まれます。20軒を超える住宅が損傷したほか、教育施設6カ所や店舗などにも被害が出ました。
クリビーリフ市はこの数カ月、繰り返しロシア軍による攻撃を受けています。先日の攻撃でも、タクシーの駐車場にいた民間人4人が死亡しました。
トランプ米大統領は戦争の早期終結をうたっているものの、停戦合意に向けた仲介を実現できていいません。ウクライナの支援国は、ロシアが戦場で優位に立とうとする一方で、交渉を遅らせているとみています。
ゼレンスキー氏は攻撃直後の夜の演説で、死傷者の家族に弔意を表明しました。ミサイルが直撃したのは住宅棟に隣接する区域で、近くには子どもの遊び場や人々が普段往来する街路もあったといいます。
ゼレンスキー氏は、今回の攻撃をめぐり、米国のブリンク駐ウクライナ大使を批判しました。ブリンク氏はSNSへの投稿で、クリビーリフ市への攻撃で子どもを含む死傷者が出たとし、「だから戦争を終わらせなければならない」などと述べました。(CNN)